タマモクロスが実家に帰省したある日のこと
父「さぁ~きょうもぎょうさん仕事するで~!」
母「私も張り切らんとねぇ!」
「なんやお父ちゃんもお母ちゃんもえらいキバりようやんか…
どないしてん?無理したら嫌やで?」
父「何アホ抜かしとんねん、無理どころか稼ぎたくて稼ぎたくてしゃあないんや!」
「そりゃまぁ稼ぎたいんは当然やろうけど、なんや?家電でも壊れたんか?
冷蔵庫あたりだいぶベテラン選手やからなぁ…
せや!やったらウチが買うたる! 天皇賞の連覇もあってか結構な額いただい…
母「アカン! それだけはアカン」
「え、なんでや孝行させてぇな」
父「お母ちゃんの言う通りや!
ええか?親には親の意地っちゅうもんがあるんや
こればっかりは譲れへん!」
「なんやなんや意地って…
二人して何買うてくるつもりや」
父「そりゃお前」
母「あなたのウェディングドレスよ」
「は?」
父「いやぁ俺らん時は式も挙げられへんかったからなぁ
愛娘のお前にはごっつ豪勢なの着せてやらにゃあかんやろってなぁ!」
「いやいやいやいやいやアホなん!?
気が早すぎるやろ!!け…結婚なんてウチ何の予定も」
母「トレーナさんと家族になったんやないの?」
「んぐっ…!」
父「いやぁホンマびっくりしたわぁ、でもあのトレーナーさんなら大歓迎や!
しっかしレースだけでなくそっちまで速いとは稲妻の看板に偽りなしやな!
お父ちゃんもなぁお母ちゃんにプロポーズしたときはビシッとキメたもんや
『俺と家族になってくれ!!』ってな!」
母「懐かしいなぁ」
「いや!いやいや!何で知っとんねん!」
母「お母ちゃんなぁクリークちゃんと仲良うなってな
たまにLINEとかすんねん、それで」
「クリィィィクゥゥァァァァ!!!」
母「あんたの白い髪と白いウェディングドレス…
めっちゃきれいなんやろうなぁ」
父「アカン、想像したら泣けてきてしもた」
「アカン・・・ダメやこの人たち想像上のウチ花嫁姿で泣いとる・・・」
弟「ねぇね!あのお兄ちゃんはいつホンマのお兄ちゃんになるん!?」
妹「ウチのトレーナーにもなってもらうのーかぞくけいえい?するの!」
「あ・・・あ・・・ぁ・・・」
「た"す"け"て"と"れ"ぇ"な"ぁ"ぁ"ぁ"ぁ"ー"」
完全に家族認定されたタマモクロスとトレーナー