Youtubeからの転載です(
https://www.youtube.com/watch?v=hZfCDLF3CLY)。
アドルフ・フォン・ヘンゼルト(1814 - 1889)はドイツ・ロマン派音楽の作曲家・ピアニストです。ピアノ演奏をフンメルに学び、優れた技量の持ち主でしたが、極度のあがり症で、同年代にショパンやリストなどの優れたピアニストがいたこともあって若くして舞台恐怖症に陥り、作曲・演奏活動を30代で止めてしまいました。その後はロシアで音楽教師としての道を歩み、ロシアにおけるピアノ音楽の発展に多大な功績を残しました。
彼の作品の中で最も有名なのは1837年に出版された「12の演奏会用性格的練習曲」作品2で、特に第6曲「もしも私が鳥だったら、お前の元へ飛んでゆくのに」はラフマニノフが演奏録音を残すなど、コンサート・ピースとして多くのピアニストが取り上げるレパートリーとなっています。そして他の曲も、同時期に出版されたショパンの練習曲集と同様に、単なるピアノ奏法の練習用にとどまらない高い完成度を誇っており、間違いなくロマン派練習曲集の傑作と呼ぶべき作品といえます。
エスタ・ブジャージョ(ピアノ)