いわゆるTエンド
南米の南北に細長い国チリ、そこに伸びるアンデス山脈の1200m程度の半分乾燥した岩山で、家族単位で群れを作って暮らす、高度な社会性を持つ動物です。共同の住宅は、岩の中に複雑なトンネルを掘って作られます。
群れを作って暮らすデグーは、仲間同士でコミュニケーションをとる能力が発達しているため、見た目に面白いボディランゲージをとります。興奮すると、しっぽを大きく振ったりします。ちなみに、しっぽの姿からデグーをネズミの仲間と思っている人が多いですが、同じげっ歯目の中でも、デグーはヤマアラシ亜目でネズミとは離れた仲間です。
更にデグーの特徴として、20種類近くもの多様な鳴き声を発して仲間とのコミュニケーションを取ります。特に求愛の時は、オスを気に入ったメスは穏やかな鳴き声で返しますが、気に入らなかったらオスの鳴き声の合間に「嫌だ!」と拒絶の声を返します。デグーを観察するときは、鳴き声を聞きながら、その意味を想像してみると面白いですよ。(外来生物学者 坂本 浩典 フォト解説より)