男 「サーフ・ミュージックだ」
ミク「エレキギターでテケテケってやつ? かっこいい!」
(初音ミク SS風味 第拾話)
ミク「こ、、これのどこが・・ サーフ・ミュージックなんですか・・?」
男 「エレキでテケテケってのは、海の向こうの異国の方々が作った場合の話だ。
俺のような日本人が作ると、こうなる」
ミク「・・ そうなの?・・」
男 「この歌は、波に巻かれて上下が判らなくなったり、離岸流に引っ張られて
焦った経験のない人間が、机上で製作したような歌ではない」
ミク「マスター、サーフィンやってたんですか?!」
男 「昔、 な。」
ミク(そういえば、部屋の隅にサーフボードとウエットスーツがあるよね)
ミク「上手かったんですか?」
男 「行って帰ってくるだけだ」
ミク「 それって・・ 上手いんですか???」
男 「それは海に出るための基本かつ最重要テクニックだ。だから俺は今ここにいる。
行ったのに帰ってこられなかったら海難事故だ。」
男 「これは、昔から波乗りに伝わる言葉だが・・」
ミク「!!」
男 「海は怖いな 危ないな ナメてかかれば 土左衛門(どざえもん) ・・とな。」
ミク「・・・。 標語? 童謡の替え歌?」
ミク「波に巻かれて上下が判らなくなるって、どんな感じ?」
男 「洗濯機にブチ込まれた服やタオルの気持ちが解ったような気がした・・・」
男 「穏やかな晩秋の海だった。めずらしくサーファーも釣り人もいない。
曇り空だが、太陽の有るあたりの雲間から天使が降りて来そうな光がさしていた。
広い砂浜海岸に一本だけ小さな波が見える。 サイズはヒザ~モモくらいか・・。
良い波! 小さいけど乗れば楽しい! ひとりじめで、小1時間楽しんだ。
他のサーファーが来たので、俺は陸に上がったが。 これが最高の日だったと思う」
ミク「また、サーフィンやってみたい?」
男 「仕事で腰と手首を痛めちゃったからね・・。 離岸流に引っ張られてしまうよ」
初回 海があるから
https://www.nicovideo.jp/watch/sm34571358 歌:初音ミク
八回 月と波と人と
https://www.nicovideo.jp/watch/sm38322755 歌:初音ミク
前回 非常会談
https://www.nicovideo.jp/watch/sm40107699