リヒャルト・ワーグナー作曲
楽劇「ワルキューレ」第3幕から終曲『ヴォータンの告別』
ニュー・フィルハーモニア管弦楽団
指揮: オットー・クレンペラー
ノーマン・ベイリー(バリトン)
1970年12月、ロンドンのオールセインツ教会での録音
※クレンペラーの全ディスコグラフィーのなかで、もし唯一これだけを選ぶとしたら散々迷った挙句、この録音を選ぶかもしれません。最晩年の巨匠の特徴であるスローテンポがこれほど見事に結実した演奏は他にないでしょう。ヴォータンの歌詞も聴く者の胸をひしひしと打つ感動に満ちています。クライマックスの魔の炎の音楽では、フォルテとピアニッシモを共存させる超人的な響きを聴かせてくれます。