Youtubeからの転載です(
https://www.youtube.com/watch?v=Qlx6rtoOiVU)。
ピアノのための練習曲を多数作曲したことで知られるカール・ツェルニーは、晩年に
バッハの平均律クラヴィーア曲集に影響されたピアノ曲集を作曲しました。この曲集
は「古典的様式のピアニスト(Der Pianist im klassischen style)」と名付けられて、
ツェルニーの最後の年である1857年に出版されました。
その内容は平均律クラヴィーア曲集と同じく、24の全ての調による前奏曲とフーガで
構成されていることから「48の前奏曲とフーガ」との別名でも呼ばれています。
ツェルニーが作曲した実質的な最後のピアノ曲集だけあって、作品は彼が多数作曲し
た練習曲に近い教育的要素を持ちつつも、作曲家としての技能をも存分に生かした個
性もにじみ出ており、教育者と作曲家の二足の草鞋を履いていたツェルニーの生涯を
締めくくる総決算といえます。
エマヌエレ・デルッキ(ピアノ)