■本当にあった怖い話
あれは先日、遊漁船に乗って釣りを楽しんでいた時の事でした。
私はジグに付けていたフックを替えようと思い、
左手にジグを持ち
右手には新しいフック付きのスプリットリングをフライヤーで保持して
リングの隙間をジグのアイに押し付けました。
ただ、新しいフックのスプリットリングは小型で
ジグが素直に入らなかったのです。
・・・もう、この時点で止めるべきでした。
私はなぜか大きいスプリットリングに替えるという選択をとらず
強引にねじ込むという愚かな選択をしました。
渾身の力で押さえつけるジグとリング、そしてその先についたフック。。。
『パチンッ!!』
右手の力がふっと抜けた時には、左親指に強烈な痛みが走りました。
最初は鈎先が刺さった程度に考えたのですが
見てみると親指の中ほどからゴッツいジグフックが生えていました。
いやいや、いやいやいやいや!
えっ!?どうなってんのこれ?フックが半分以上指に埋まっとるやん?
フックってあれだよ?
返しっていうのが付いてて簡単には抜けないようになってるんだよ?
ぶっさぁぁああ、コミュ抜けるわ!!とか、やっとこがなきゃあムリだ、とか、
なんかよく分からないことが頭の中を駆け巡りましたが、
【このフックをどうにかして引っこ抜かなければならない】
という、これから自分を襲うであろう酷い痛みに
私は強烈な吐き気と眩暈で目の前が真っ暗になりました。
犬『船長ぉぉぉおお!!』
船『あ・・・、やっちゃったねぇ。いいよぉ任せて、やったゲルよぉ』
特大のフライヤー(やっとこ)を取り出し両手でバチバチさせる船長。
犬『待て待てマッテ!!何それ!?それで何するの!?』
船『フックには返しがついてるからね。このまま引っ張ると健が切れて指が動かなくなっちゃうから、一度貫通させて返しを潰してからクるっと引っこ抜くんだよ☆』
狂っとる。
私は素直にそう思いました。
麻酔無しで?指先の鈎を力業で貫通させて、そこからまた引っこ抜く????
船『はぁい、それじゃあアッチ向いててねぇ』
犬『・・・・ヒィいぁあ!!』
痛いというか熱い。灼熱の痛みが痺れと一緒に指先を突き抜けていく!
犬『ああああああアァァァアアアアあかりマンマぁぁあああ!!』
灯『誰がやねん』
昔、金曜ロードショーでみた
スターシップトゥルーパーズという映画の、物を噛んで鞭打ちに耐える
というシーンにならって、私は手袋を思いっきり噛んで耐えたのでした。
フック危ない、マジ危ない。