幸田文 1904年〔明治37〕~1990〔平成2〕
東京都に生まれた。随筆家、小説家。主な作品に、随筆『父—その死』『こんなこと』『ちぎれ雲』、小説『流れる』『おとうと』などがある。「濃紺」は、1970年〔昭和45〕、雑誌『うえの』十月号に発表された。本文は『幸田文全集』(1996年刊)による。
①身じんまく 自分の身の処置をすること。身なりを整えること。
②うじゃじゃけそうで 熟したり腐ったりして形が崩れそうな様子。
③柾目 木材にする時の板の取り方の一種。
④行李 ヤナギや竹などで編んだ衣類を入れる箱。
⑤うらぼん 祖先を供養するための仏事。一般的には八月に行われることが多いが、七月に行う地方もある。
⑥繁柾というか、糸柾というか 糸柾は糸柾目の略。繁柾も糸柾も、柾目の様子が細かくて密であること。
⑦一分 長さの単位。一寸の十分の一。一寸は約3センチメートル。
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