かつて東北本線のみを経由し、上野と青森を走破した名門寝台特急「はくつる」です。1994年から2002年までの姿です。
設定時は客車列車、その後に583系に運用が変更され、1994年に24系化されるという変わった経歴を持つ列車でした。2往復存在したこともありましたが、客車化された際に1往復は臨時列車に格下げされました。
編成はJR東日本が有していた「あさかぜ」の編成(スハネ25形700番台・オハネ24形700番台・オシ24形700番台以外)を転用し、金帯を基調に、白帯、銀帯といった三色入り乱れた帯が見られることもありました。
編成は固定9両、繁忙期には2両増結されて最大11両となり、牽引機は全区間をEF81が牽引し、個室はシングルデラックスのみという地味な編成を連れて北を目指していました。電源車とオロネの間にオハネを挟むという珍しい編成が組まれていました。
似たような名前に「ゆうづる」というものありました。こちらは常磐線経由で、日暮里から太平洋側を経由し、岩沼で再び合流するという列車でしたが、こちらはいち早く廃止されてしまいました。
東北本線が最短ルートなので「ゆうづる」「鳥海」「あけぼの」よりも早く青森・上野に着く特急でしたが、2002年に東北新幹線が八戸まで延伸した際に、東北本線の一部が「いわて銀河鉄道」と「青い森鉄道」に転換したことにより、「はつかり」、快速「海峡」とともに廃止されてしまいました。