上野から青森を東北本線・高崎線・上越線・信越本線・羽越本線・奥羽本線を経由して結んでいた寝台特急「鳥海」です。1990年から1997年までの姿です。
1990年に登場した列車で、「あけぼの」が2往復だった時代に、上越線経由だった1往復を名前を変えて使用されました。「鳥海」という名前自体はそれ以前にも特急列車の名前として使われたこともありました。
シンプルな24系24形を使った古き良き地味な編成で、銀帯・金帯が混じることもありました。EF64形が牽引する時代もありましたが、末期には当時の「あけぼの」や「はくつる」と同じく全区間EF81形によって牽引されました。
また、他の寝台特急と違って深夜にも客扱いを行うなど、差別化も行われています。
しかし上野発東北行きの寝台特急はこの頃から衰退をし始め、1993年には同経路を走る上野発秋田行でこの列車の補完的役割を持っていた「出羽」を吸収し、1997年に秋田新幹線の開業によって「あけぼの」へと愛称が変更され、7年という短い活躍の列車となりました。東北本線経由の「あけぼの」が廃止され、元の愛称に戻るといった形です。
え、上野発だった「いなほ」の後継列車の面も持ってる? ああ、ちょーかい。