北海道初の特急列車愛称を冠する列車が、この「おおぞら」です。1980年にキハ183系が投入されて以降、2001年まで活躍した名門特急でもあります。1997年から2000年までの姿です。
当初は国鉄色、民営化直前に新特急色を纏い、1996年頃から一足先に塗色変更がなされた「北斗」に合わせた「HET色」と呼ばれる塗装に塗り直されて運用に入っていました。
1986年に500番台が登場した際には「オホーツク」などとともに「おおぞら」の運用にもついていましたが、「北斗」の高速化に伴い、「おおぞら」と「スーパーとかち」の運用は0番台・900番台車中心に変更されていきました。
また、塗色変更の過渡期に見られた新特急色・HET色・とかち色と3色入り乱れた編成も魅力的な列車でした。
その他にも、HET色のキロ182形0番台を常用的に運用する列車でもあり、地味ながらも札幌と釧路を黙々と結んでいました。
1997年の「スーパーおおぞら」の登場後はHET色への統一がなされ、補完列車としての立場が強くなっていました。しかしながら、夜行便である13号・14号を擁し、「スーパーおおぞら」とはまた違う方法で道東への旅をしていました。
しかし速度などの面で劣りを見せ始め徐々に本数を減らしていき、1998年には昼行便は2往復のみとなり、編成も「とかち」と共通運用となりました。2000年のダイヤ改正では、元「スーパーとかち」のキサロハ182が連結されるようになり、編成に少し華が生まれました。
しかし、2001年に残る2往復が「スーパーおおぞら」に発展解消し、夜行便は「まりも」として独立。名門特急の名は消滅してしまいましたが、2020年のダイヤ改正によって愛称が再び日の目を見ることとなりました。
前述のとおり、この列車の魅力は国鉄時代を彷彿とさせる統一感の少ない「ごちゃまぜ編成」であり、実在・架空含めた編成を楽しんでいただければ幸いです。
その内過渡期時代の作品も作る予定です。これでキロ184さえあれば完璧なのですが……。