俺の遺言であり、人生そのものであり、理想の物語であり、究極のラブストーリーであり、これを超える作品はもう出てこないであろう
ザンギエフのスクリューパイルドライバーを指弾きの1回転で歩きスクリューで出せる女。たまらない。
・あらすじ
ゲーム全盛期の91年、主人公がアーケードゲームの格ゲー(スト2)で無双する中、突如現れた同じクラスで学業優秀、金持ちの娘の大野晶に完敗。ハメ技(待ちガイル)でリベンジするも自力で圧倒する大野に対しライバル視しながらも段々とそれが恋心に変わっていく話。
・感想
究極のラブストーリー。人生No. 1アニメ。
言語を駆使した最高のラブストーリーが化物語だとすると、非言語の最高のラブストーリーがハイスコアガール。
ゲームの上手い女子なんて居ないことをわかった上での男性にとっての理想的女性像を描写している。
言葉を発しない大野に対し表情や行動で察し、喜んだ時の表情や行動が愛しい。言葉ではなく相手の気持ちを感じ取ろうとするのは、究極の愛だ。
3話の、大野が親の都合でロスへ転校する時の空港での別れでは号泣したし、4話から出てくる小春の主人公への思いも切なくて号泣する。
大野のキャラデザが可愛いわけではないのに、主人公の大野に対する好意がわかった途端の大野の表情が、たまらなく可愛い。
主人公の、好きなゲームへの情熱を周りにどう思われるかなんて気にせずのめり込み熱中できるの大好き。
大野ともっといたいがために、同じ高校を受験するシーン、まさにFirst Love初恋そのもの!ここから着想を得ていたのか。
その時に大野が主人公の手をぎゅっと握るのが、好き。
感情を口や手や目で表現する手法が好き。
24話の主人公が大野に愛を告白するシーンもたまらない。
スト2、ファイナルファイト、魔界村、スーパースト2X、鉄拳、餓狼伝説、KOF。懐かしい!
KOF95が出た時は思わず叫んだ。
ああ、俺の青春!
・評論
ターゲットは30代後半〜40代と思うが、この世代は就職氷河期世代で、何者にもなれなかった自意識がある。
主人公の、学力も運動神経もセンスもない者が、自分の一芸を持ち普通の人間として生きることを肯定してくれる。
会話の出来ない女子と表情や暴力でコミュニケーションするのは、AI的とも言えるし、赤ちゃんを育成する感覚にも似ているし、社会から拒絶された者が社会に対して行うコミュニケーションという比喩にも見える。
「俺たちガキが時代の変化を目の当たりにできる場所ってのはゲーセンじゃねえのかって感じたぜ」というセリフの通り、ゲームという20世紀最大の総合芸術に熱狂し同じ時代を過ごせたことに感謝。