2023年2月9日 17時46分 茨城県
フランス料理などの高級食材として知られるきのこ、トリュフの人工栽培に国内で初めて成功したと森林総合研究所のグループが発表し、栽培技術の確立を目指したいとしています。
これは、茨城県つくば市にある森林総合研究所の山中高史研究統括者などのグループが発表しました。
現在流通しているトリュフはすべてが海外から輸入され、国内でも自生していますが、人工栽培の技術は確立していませんでした。
研究グループは、「コナラ」の苗木の根に、国内に自生する白トリュフの1種「ホンセイヨウショウロ」の菌を付けて植えることで、人工的にトリュフができるかどうか調べてきました。
2015年から研究を進めた結果、去年11月、茨城県と京都府の試験地で合わせて22個のトリュフができ、遺伝情報の解析から人工栽培によるものだと確認されたということです。
研究所によりますと、人工栽培はフランスなどでは行われていますが、国内では今回が初めてだということです。
収穫されたトリュフは大きいものでは9センチ、重さが60グラムほどあり、香りも海外産のものに引けを取らなかったとしています。
研究グループは国産トリュフの栽培技術の確立を目指すとしていて、山中研究統括者は「トリュフの人工栽培の実用化につながる成果だと考えている。技術をまつたけの人工栽培にもつなげたい」と話しています。