【タルムードの概要】
ラビによるモーセ五書の解釈をミドラシュ、ミドラシュの編纂をミシュナ、ミシュナの注釈をゲマラといいます。
ミドラシュは、紀元前6世紀のバビロン捕囚から 高名なラビにより始まったとされています。これが紀元1世紀を最盛期として、12世紀頃まで続きます。紀元3世紀までにミドラシュを編纂したものがミシュナですが、紀元70年の第一次ユダヤ戦争で 膨大な量のミドラシュの散逸を危惧して始まりました。完成したミシュナを注釈したゲマラは、4世紀末までガリラヤ湖畔のティベリアで行われ、シネドリオンというユダヤ最高評議会の移動に伴って、これを引き継いで6世紀初めまでバビロンで行われました。前者がパレスチナ・タルムードであり、後者がバビロニア・タルムードです。ミドラシュやミシュナの内、法律に関する部門をハラハー、叙事的部門をアッガーダーといいます。そしてミシュナは、6篇に分かれていますが、それぞれ膨大な分量です。
《名称が異なる主な例》
一般的名称 ←本書表記
血の中傷←儀式的殺人
サルデーニャ ←サルデイニア
ラビ ←ラウイン
カルデア ←ハルデヤ
ローマ ←ロマ
ミシュナ ←ミシナ
ハラハー ←ガラハ
アッガーダー ←アガダ
ユダ・ハナシー ←聖ユダ
マイモーン ←モーセ・ベン・マイモン
ヒレル派 ←ギルレル派
カライ派 ←カライム派
カール大帝 ← チャーレズ大帝
フェリペ二世 ←フィリップス二世
動画は、昭和17年の南満洲鉄道調査部『タルムード研究資料』に基づいて作成
他の引用文献
昭和16年久保田栄吉訳『世界攪乱の律法』
https://dl.ndl.go.jp/pid/1045345(国会図書館デジタルコレクションでの個人向けサービスで閲覧可能)
昭和9年徳富猪一郎著『近世日本国民史』
https://dl.ndl.go.jp/pid/1223706/1/168昭和12年国際政経学会『米国を動かす猶太の勢力』
https://dl.ndl.go.jp/info:ndljp/pid/1272325昭和18年愛宕北山著『猶太と世界戦争』
http://dl.ndl.go.jp/info:ndljp/pid/1438981