『おや…俺のデスクにぬいぐるみのお客さんがいるな?』
「(デスクの上のお菓子をスケッチしている)」
『お絵描きにハマってるみたいだな…色使いが上手だぞ、ユアクマ』
「(褒められて嬉しそう)」
『ん、お絵描きと言えば…コメティックの三人、クリスタの絵は仕上がったかな?』
「あー…。やっと終わりかよ…」
『お、噂をすれば。ルカ、絵の方は完成したっぽいな? 早速お手並み拝け…っ!!?(例の犬の絵)』
「…何だよ」
『あ…や、やるなあルカ。特徴的な…牛? 牛、の絵だな!』
「チッ…。犬だよ」
『犬っ、え…!?』
「(ルカの描いた犬の絵に興味があるらしい)」
「ん、お前は確かノクチルんとこの…」
「(ルカちゃんの絵、見せて! とばかりに飛びつく)」
「うおっ何だ!?」
「(…見た事のない画風に衝撃を受け、ルカの腕の上で硬直している)」
『ユアクマにはまだ早かったか…』
「どういう意味だよ」
「(怖かったのか泣き出してしまう)」
『あちゃー…』
「あれ~? ユアクマちゃん何で泣いてるの~?」
『あっ雛菜! これは…』
「まさかP、ユアクマちゃんに意地悪してないよね~?」
『そ、そうじゃなくて…。ちょっとショッキングな絵を見たのが怖かったらしいんだ』
「うるせー…どうせ絵は下手だよ」
『あ…すまん、つい…』
「よしよし、雛菜がいるから大丈夫だよ~♡」
「(慰めてもらって、少しずつ泣き止む)」
「ったく、勝手に人の絵見て、勝手に大泣きしやがって…」
「…」
「…最後に、あたたかいイメージで可愛く仕上げたら完成! ね、簡単でしょ?」
「あたたかいイメージしか分かんないよ⁉︎」
「…それが、はるきの言ってた絵の描き方か?」
「うん。参考になった?」
「あたたかいイメージしか分かんねぇよ」
「わ、あたしと同じ反応。…ところでルカちゃん、何か描きたい絵でもあるの?」
「…何でもねぇ」
『おや…俺のデスクに見慣れない封筒が。…ユアクマ宛?』
「(やってきて封筒を開け、中から一枚の紙を取り出す)」
『それは…おお、ユアクマの似顔絵か! 少し特徴的な絵柄だけど…誰かがユアクマの為に描いてくれたんだな』
「(とっても嬉しそうに似顔絵を眺めている)」
『ははは、良かったな』
「(ドアの陰から三人)…これ、誰にも言うなよ」
「わー、コメティックだけの秘密だって! 三人で沢山練習したもんね♪」
「余計な事言うな、思い出すから…。ほらレッスン室行くぞ!」
「ルカちゃん素直じゃないな~」