# 2021年5月29日
**もう夏なのかもしれない**
浮間舟渡通り過ぎ
もう終わりかもしれない
暑い夏が来るって
そわそわとしてる
飼い猫が死んだ後
旅に出ようと思う
長い夏が来るって
垂れ込めた七月が
白い僕の腕を引き
青い夏にたぶらかしたら
日傘さす君の後ろ姿
僕ら浮かぶ雲のように
出かけようよって話してたのに
なんでだろう行きたくないな
もう夏なのかもしれない
風にそよぐ窓辺に
暑い夏が来たって
ぼやぼやとしてる
今年もどこにも行かない
いじけ果てた子供に
長い夏が来たって
言いたげな七月と
あの日僕は
八日目の蝉を踏んで
思い出したよ
物憂げで何もない横顔
僕ら渡鳥のように
逃げ出そうよって話してたのに
なんでだろう会いたくないな
思い出したよ
そういえば
そんなことあったような
日傘さす君の後ろ姿
僕ら流れ星のように
生きていこうって話してたのに
今はもうどうでもいいな