第9回キネティックノベル大賞音楽部門応募作です。
作詞・作曲・編曲:木本雅彦 (
https://twitter.com/masahiko_kimoto )
歌唱:小田切悠佳 (アグレッツエンターテインメント:
https://aglets.co.jp/%E5%B0%8F%E7%94%B0%E5%88%87%E6%82%A0%E4%BD%B3-%E3%83%97%E3%83%AD%E3%83%95%E3%82%A3%E3%83%BC%E3%83%AB/ )
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【ボーカル曲/テーマ1】
『世界で一番優しい嘘』
魔王軍との長き戦いの果て、ようやく取り返した王女は全ての記憶を失っていた。
滅びた祖国の事も、もういない王国の人々の事も、側近の兵士である私の事も。
魔王は倒したが、もはや祖国は地図になく、そこに住む者はどこにもいない。
生き残ったのは私と王女だけだった。
「ご、ごめんなさい。あたし、何も覚えていなくて……もしかしてあたしの知り合いの方ですか?」
申し訳なさそうに私の目を見る王女に、私は少しだけ微笑んで。
「いいえ、私と貴方は初対面です。ですから……はじめまして、これからよろしくお願いします」
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歌詞:
その心が 消え去る前に
僕の記憶を 焼き付けておくれ
ああ 気高き君に
望む 最後の おぉ 呪い
国破れて何が残るのかと
戦いくれて何があるのかと
残された我と 我が君なる光輝(ひかり)
荒野と果てた皆の大地
差し込み 照らす道
ふたりの行先を いま示す
ひとつだけと 信じた忠義
嘘にまみれた 呪い
この傷痕 消し去ることは
できぬものと わかっているけど
ああ 気高き君が
明日を見て生きれるように
どうか
夢の中で 過ぎた日をめぐる
ふたり 果てない
空の下 名前さえ
なくした君の
柱になれれば
破れた地図 消えた国の名
涙よりも 前を向く君の
言葉に 重ねる 残された
希望の歴史
そして眼を 向けた未来へ
始まる朝 新しい日々へ
手を取り 踏み出す
未知の旅がいま 幕ひらく
はるか