【 百鬼夜稿祭2023】 【 ボカロ民族調曲投稿祭】参加作品
一条戻橋の鬼がテーマの和ロックです。
主催者様、楽しい企画をありがとうございます!
OffVocal音源のダウンロードはこちら↓
https://drive.google.com/drive/folders/17To88b6hGACBrMRgfJaOKcQYrZ96Loqe(歌ってみたのMIXなどご相談ございましたら、XのDMまでご連絡お願いします)
一条戻橋の鬼は、酒呑童子の家来である茨木童子、あるいは宇治の橋姫と言われています。本作品は平家物語 剣巻を書籍化した『平家物語』永井一孝(有朋堂書店)を参考資料としています。
また、作中の絵は月岡芳年及び高畠華宵の作品(パブリックドメイン)です。
Music/Lyrics/MIX/Movie:
Tom:
https://twitter.com/tomhat14------------------------
禁獄の鬼
渡辺綱 佩わす太刀 髭切なり
橋を渡りける時
齢二十余りの女独り
幽なりけり
綱は 馬より飛び下り
御馬に召され侯へと
かき抱きて 女房打乗らせる
行く処は愛宕山ぞ
綱がもとどり掴みて
指折りて 爪立てて
姿変へ 怖しげな鬼
堀川の一条戻橋
空様に 鬼が手をふつと切る
鬼は手を 振り捨てて
愛宕へぞ 飛び行く
源頼光
播磨守安倍晴明を召して
「如何あるべき」と問ひければ
「綱は七日の暇を給りて慎むべし
鬼が手をば能々封じ置き給ふべし」
既に六日となる
黄昏に 訪ねる継母
綱は門を開きて入れにけり
置きたる鬼の手を取り
「我が手なれば取るぞよ」
怖しげな継母の様
鬼に変へ 爪が逼る
綱が魂は 悦びこゑたてたり
振り上ぐれば 切っ先は
鮮やかに
禁獄の身となり棲まう我が鬼神
有り合ひて 心打ち震えたり
我がうちの悦びが
鬼丸へ 名を変へるなり
せめぎ合ひ 嗤い合ひ
己が棲む心もまた
鬼 破風の下を 蹴破りて
虚に失せにけり
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歌コレでの二次利用歓迎です!
動画、写真:
ぱくたそ様、動画AC様
パブリックドメインQ様