透ける色も声も忘れない
メンソールさえ通り過ぎてく
遠い過去に収束しても
永遠なんて無いと知っても
そこが地獄の血の池なら
一すじ光る蜘蛛の糸
早朝も酩酊も陽光も労働も君を救えやしないのです
残された痛みは傷と同期して
肺を汚しても傷ついた心は綺麗なまま
対症的夜に炭酸の鈍重
暗い深い夢の中
赤い黒い過去の先
暗い深い海の中
青い白い空の下
綺麗に咲かせてみせる花
芯に残る流血の痕
そこが極楽の蓮池なら
それは玉のような白い花
前世も半生も来年も来世も君が救うしかないのです
カラフルな世界は君を透過して
愛を亡くしても見下ろした景色は綺麗なまま
褪せる日常に炭酸の清冽
暗い深い夢の中
赤い黒い過去の先
暗い深い澱の中
届かない淡い泡
暗い深い海の中
青い白い空の下
赤い黒い澱の中
孤独な天使よ