同様に、2019年12月に突如として世界に感染が広がったコロナウイルスに対して、使用可能な薬剤のスクリーニングが行われました。このスクリーニングでは、イベルメクチン、アルテミシニン、ヒドロキシクロロキンが注目されました。また、アジスロマイシンも検討されましたが、アジスロマイシンは抗生物質であり、抗菌剤であるため抗ウイルス剤ではありません。一般的にはアジスロマイシンは肺の細菌感染に使用されると考えられています。しかし、実際にはアジスロマイシンの薬理作用は他の抗生物質と大きく異なり、ウイルス性RNAタンパク質の合成を阻害することで効果を発揮し、ウイルスに対しても有効であることがわかっています。