離島
作詞・作編曲 へやぎ
「あなたが耐えられない。だから死にます。」
って書いて 明日、死ぬね
そうあなたに 伝えたらきっと
私を 歓喜させる顔するだろうな
そして、生きる希望を 慌てて説いたり
見たい‥‥
そういえど この『破壊光線』の
反動はさ 大きすぎて
なかなか撃てない
靡くポスター そこに
『死を意識する、悩みを持っている。
だけど、息をまだしている。
いなくはなりたい。
そんなあなたに、是非。700万円。』
【およそ死】の宣伝
大多数が 知るその詳細
それを ぼんやり見る
2年間だけ死ねる 死因は自らに
【およそ死】とは 悟られないよう なされる
その間 仮死状態の人は 離島へと
2年経つと 本土という
現世へ 送り戻される
戻った時は 様々
「生きていたの、よかった」
っていう声に シメシメと感じ
心躍らせたり
私の価値ってもんは
いなくなって やっとわかる
それくらいなのねって ひねくれたり
見下ろす海 ぬるい風が吹く
陽が近い 気がする
私は『破壊光線』を実行したの
今は【およそ死】の利用者が 急増で
自ら亡くなった者の 詳しいことは
2年経ってから 取り調べが
始まるように なっている
だから 私の遺書で
あなたが 責任を問われることはない
でもそれで構わない
だって あなたに伝えた
遺書にあなたのせいだって 書いたって
私の死が【およそ死】であるかもしれない
でも それがわかるのは2年後 その間
あなたは 怖くて怖くて たまらないでしょ
何をしていても どこからか 呼びかけられるような
そしてこれを 伝えたとき あなたときたら
しっかり 焦り 諭し 少し泣き謝罪
坂に並ぶ店で ソフトクリームを買う
イチゴとチョコのミックス
空の青に 合いそうにない
へやぎTwitter
@heyagiochitsuku