事故での怪我を理由に、千葉の山奥に住まわされたお金持ちの息子の元へ
借金のため売られた娘が、30町(約3.3km)の雪道を、星を見上げながら歩くときに口ずさむ感じの間を入れて、当時の歌詞で制作してみました。
コーラスを入れたのは、歌詞に
無窮の遠(おち)に
いざ其の星の界(よ) 究めも行(ゆ)かん
と、
果てしない宇宙のその縁へ真理を探しに旅しようと唄う子を
独唱すなわち一人でネットの宇宙に送り出すのは忍びないなと。
歩き出しは独りでも、サポートを付けたかった。
というのも、
果てしない宇宙の縁なんて行けるはずがないことは分かっている。
なのに歩き続けるんだと唄っているように聞こえるから。
そんなこと無駄じゃんと迷い歩き出せない僕らへ届くように。
そう聞こえたから、自分もいくよ・・ということでコーラスを。
星の界は詩人杉谷代水の作詞で1910年(明治43年)に発表された。
しかし今に歌われる歌詞は、1935年(昭和10年)から1950年(昭和25年)の間に一番の4行目 ”いざ其の星の界” が ”いざ其の星影” に変えられている。
理由は不明だが、その間 1941/12/8-1245/8/15は太平洋戦争があった。
そのため一番内に同じ言葉を繰り返すという詞の構造を損ねてまでの改変が、単純な間違いではなく、何かの意図があるとすれば、戦勝国の国旗に見られる”星”とその”世界”に抵抗したのではないか?
と自分は邪推する。ここは 星の界 と唄うほうが意味が通じるし、
代水の想いを曇りなく伝えることになると信じる。
2番の銀河のよみは、初出では”ぎんか”と読む。
この読み方は今でも名前で使われることがあるらしい。
このほうが響きがキラキラしていて(ギラギラでなく)良きと思う。
動画の最後は広島大学図書館教科書コレクション画像データベースからの
初出本の画像です。当時の色使い、フォント等の雰囲気をお楽しみください。