作業生放送ではちょっと語ったんですが、このエセ童謡シリーズのコンセプトの1つは、長く伸ばした音それ自体を愉しむなんですね。
世の中には、短い音符をリズミックに歌う曲が溢れていて、それはそれで良さがあるんですが。
ただ音を伸ばすこと、それ自体の良さもあると思っていて。
古い時代のジャズ・スタンダードになるような有名曲って、1つの音符が長いのがやっぱり多くて、そういうのやりたいなって。
VOCALOIDしかなかった時は、まだ技術が追いついてなかったのでできなかったのですが、Synthesizer V は本当に出音がリアルで、そういった思いを形にできるようになったと感じています。
この曲は、原点に戻って、長めの音符で構成しています。
さて、取り上げたこの詩、言葉は平易なんだけど、結構解釈が難しい…。
科学文明に対する批判のようにも、都市への憧憬のようにも、その綯い交ぜのようにも思えて…。
戦前の人でこの視点を持てていることは本当に凄いと思います…。
感性の鋭い人だったんだろうなぁ。