―昼と夜の巡り。幻灯館本丸主催の『在りし日の歌』祭り(
sm42308611)投稿作品です
短い詩を別々に投稿するのではなく一度に投稿したいと思い
「どの詩も昼か夜のどちらかに収まっているだろう」という考えから
その繰り返しという型を作って配置してみました
「冷たい夜」
原因となるような何かや誰かがあるのでなく
わけもなく沈んだ気持ちになる季節の詩です
読んでいるとごつい扉のある小さな一軒家の中で
薪ストーブの火をじっと見つめている孤独な男を幻視します
「早春の風」
語呂が心地いい詩です
春と言ってもまだ早く冬を越したばかりの自然は殺風景なものですが
そこに吹く風が黄金の始まりを告げています
阿求がまたこの日を迎えられたと感慨に耽っているようなイメージで絵を作りました
「骨」
骸骨はホラーな雰囲気ですが
腐ってしまう皮肉臓物の類がすっきり落ちた
憂いの無い状態ということで縁起物としての側面もあるそうです
この詩も野辺に放置された自らの骨を観測している死霊の視点を題材にしていますが
ユーモラスな雰囲気で恐ろし気な要素は感じられません
ラストの立札ほどの高さにとんがった骨というのが難題でした
どんな配置でそんな高さに骨が立つのか?と…
「閑寂」
日曜の学校にぽつんと独り…確かに心ががらんとする状況
…という納得感とそれをよそに瑞々しく描かれる周囲の美しさのギャップが面白いです
何するでもなくこういう風にじっとしているのもそれほど悪くはない気がしますね
日曜日の投稿なので〆はこれで、と決めていました
青空文庫『在りし日の歌』
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