――最初からイナイと理解ってた? ――
この曲をこの人に歌わせたらしんどくない?というアイデアが降ってきては自分で苦しむということが稀によくあるのですが、今回もそれです。
なーーーんで思い付いちゃったかなーーー!!(大声)
誰か絵を描いてくださいませんか、と声掛けをしたところ、愛咲さんが手を挙げて下さいました。
しかも、こういう解釈で~と話したところ、その解釈に沿った絵を描いてくださって…頭が上がりません。本当にありがとうございます。
今回は、音源にも動画にも解釈に従ってたくさん仕掛けを施しました。
気付いてもらえたら嬉しいですね。
一緒に情緒をぐちゃぐちゃにして頂けたら幸いです。
もしよろしければ、このままキャプションを最後までお読みください。
※動画視聴後推奨です。
―――――――――――――
夢は無自覚の己の願望を映す鏡なのだという。
――だからきっと、これはそういうことなのだろう。
ゆっくりと目を開く。
まだ朝は遠いのか静かな闇が世界を支配していた。
意識して深呼吸をして再び目を閉じる。
まだ瞼の裏に『あの人』の姿がチラついているような気がした。
青い監獄を出て数年、海外に身を置いたことでようやくあの日のあの人の言葉を理解した。
それと共に、自分の罪深さも、理解した。
なのに、ずっと夢を見る。
『あの人』が俺に語りかけてくる夢を。
けれど違うのだ。夢の中の『あの人』はあの人ではない。
夢の中の『あの人』は俺が作ったマボロシで、空白で……ゴーストなのだ。
思ったように自分を騙すことが出来ないのも、腐っているのも……本当は、全部、自分自身。
そっと首元に自らの両手を当て、じわじわと力を入れていく。
苦しくて、息が出来なくて、視界が滲んでいく。
――たすけて、にいちゃん
思わず零れた自分の言葉に自嘲する。
結局、自分に嘘を吐いたってあの頃に戻れはしないのに。
ねぇ、にいちゃん。
どうか俺を裁いて。叱って。
もう抱きしめて欲しいなんて望まないから。
だからどうか、また俺を見てくれたその時は、もう一度嘲笑ってくれるかな。
―――――――――――――
原曲:DECO*27様
ust:作成参謀 様
絵:愛咲
キャプション・人力・動画:ハルセ
何かありましたらこちらまで↓
ハルセ(@Haruse_BlueL)