7リミットとは音程の比率をに使われる素数を7以下に制限することで、このリミット手法はアメリカの作曲家ハリーパーチが使い始めました。ハリーパーチは11をリミットとしていましたが、本人も著書「ある音楽の起源」の中で言うように、そのリミットを設けた論理的な必然性はなく、ただの気まぐれだと言っています。
この用語は微分音や純正音律の愛好家の中ではよく知られているため、私も時々使うのですが、実際は私の音律はリミットという概念を用いずに製作しています。私の音律も、無限にある音の組み合わせから手頃な数の音程を選択する必要がありますが、その際、使われる素数の置きさではなく、自然倍音列の何オクターブ目までを使用するか、で制限を設けています。
現在進行中のハープのシリーズでは、32倍音から64倍音、つまり自然倍音列の6オクターブ目に含まれる音程比で作られた音律が使われておりこれは第七倍音の特徴的な響きがよく聞き取れるのですが、実際にはそれ以上の素数も含まれていますので、7リミットと呼ぶのは正確ではないかもしれません。
Euhedralではくつろぎの空間演出のための音響コンテンツを制作しています。くつろぎのサウンドインテリアとして、フロー状態に入るための作業用BGMとして、ヒーリングのためのリスニングミュージックとしてご活用ください。Euhedralの音楽にはそのための様々な技法がつめこまれています。
Euhedralのフィールドレコーディング
Euhedralの制作の原点となるのは、大自然のありのままのサウンドスケープを録音した、フィールドレコーディングです。通常は人が足を踏み入れることができない大自然の奥地にてハイレゾ機材で収録した録音データは圧倒的な臨場感とリアリティを持っています。
これはそのまま癒しのサウンドコンテンツとなるだけでなく、音楽作品のインスピレーションの源としても活用されています。森を渡る風のリズムや、遠くで鳴る雷、虫たちの呼応するパターンや鳥たちの歌うメロディは抽象化され、Euhedralの純正律音楽作品に応用されています。
Euhedralの純正律音楽
Euhedralの音楽作品は、くつろぎの効果をもたらすための様々な技術が使われていますが、その最も重要な部分は純正音程を使用することです。純正音程は、整数の比で表すことができる音程で、普通に調律されたピアノには存在しない音程が含まれています。
純正音程は、丁寧におられた折り紙のようなもので、音波の端がきっちりと揃っているので、とてもクリアな響きを持っています。たくさんの音を同時に鳴らしても濁ることがなく、それどころか「ビーン」という力強い振動が発生します。
このような性質を熟知し、逆らわずに使いこなすことで破綻なく、心と体に馴染む音響をデザインできるようになります。ただしこれはとても基礎的な要素で、音楽全体は他にも様々な技術や知識、文化的、芸術的要素も考慮した上で仕上げられています。