遂にランスとウォルト結ばれました!!!
「ウォルト、最近眠れているのか?」
つい先日、寝不足で赤く充血した目をしながら戦術書を受け取っていたウォルトを気に掛けるランス。戦いが激化するであろうと予想されるオスティア奪還が目前まで迫り、徹夜で戦術書と向き合い、自分の夜の相手までしている最愛の存在の体調にランス自身も気が気でない。
「……あ、ランス様…この間お借りした戦術書の21ページの……」
ランスの予想通り寝不足なのかボーッとしている所に声をかけられ、少し反応が遅れて申し訳なさそうなウォルトに対しランスも24冊という戦術書を渡したことに罪悪感が芽生えてくる。
「あまり無理はするな。オスティア奪還作戦は今までよりも激しい戦闘が予想される。万全の備えと体調で挑まなければ…」
「ありがとうございますランス様。でも…僕…もっと強くなりたいんです。ロイ様の役に立ちたい…軍の戦力としてもっと頼られたい……そして、ランス様を死なせたくないから…足手まといになりたくないんです」
そう少々赤い目をしながらウォルトはランスに自身の想いを語る
思えば、ウォルトは弓兵
戦場では基本的に後方からの援護を主に陣形内に切り込んできた敵兵の対処等をしている
しかし、ウォルトを意識し始めてからランスは軍師に相談し戦場でもウォルトを自分の目が届く範囲に置いてほしいと提案していた。
とは言ってもランスは騎馬兵
最前線に立ち攻め込んでくる敵兵と真っ向からぶつかり前線を押し上げていく役目があり、ウォルトをそばに置いて戦うことは戦術として間違っている
しかし想い人に危険が迫った際、すぐ駆け付けられる様無理にでも軍師に飲ませた。
「ランス様のおそばで戦うようになってから、僕、何回もランス様に助けられました……自分の非力さを知りました…もっと強くなってランス様に安心して戦いに集中してほしいんです」
ウォルトの想いを聞き、嬉しさと後悔がランスを包む
こんな愛しい存在を戦場の自分が受け持つ最前線に置いてしまっていたのかと。
同時に絶対に失ってはならないと心に誓いを立てる
「ウォルトの気持ちは伝わった。ありがとう…だが今は少し睡眠を取った方がいい」
そう言いウォルトを抱き上げ歩きだすランス
「私も少し休眠したい気分なんだ、付き合ってくれるな?」
そう告げられたウォルトは寝不足で赤くなった目を伏せながら頷き、頬を赤らめたーーー。
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