アルカン作曲
グランドソナタ 「四つの時代」 ≪20代:疾風の如く≫
演奏者:マルク=アンドレ・アムラン
ニ長調。ソナタ形式ではなく、3部形式のスケルツォによって開始される。
4つの楽章の中で最も短く、構造的に最も把握しやすいのだが、
技巧的に見るとその変態っぷりがよく表現されている。
冒頭の四分音符はあたかも2拍子であるかのように聴こえるが、
アクセントは1拍目に置かれている。
その後、フォルティッシモで2オクターヴにわたる分散和音のうえで劇的に奏され、
ニ長調の嵐音階に続いて自信に満ちた厚い和音が連続する。かなりの難曲だ。