この前、人材を探しにハローワークに行ったのよ。そしたらプッシュ式ガラスドアの向こう側に鋭い眼光をしたおじさんが立ってたの。
その人は私を見つけるとじっとこちらを見てきた。私は恐ろしくなって動けなかった。
時間が経てば諦めるだろうと思って待ってたけど甘かった。そのおじさんは石像のように微動だにせず、警備員さんの注意も聞き入れなかったわ。
二時間経って私が手を差し出すと、おじさんは少し恥ずかしそうに俯いて笑った。
帰りに偶然買い出しに来てた稲と忠朝と会ったんだけど、二人ともおじさんと目を合わせようとしないし一言も喋らなかった。親子って難しいのね。
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