[前回までのあらすじ] スターリンの強引な集団農場化による “とばっちり大飢饉” で家族を失ったアレクセイは、キエフの叔父の紹介で自動車工場の職を得た。時は流れて彼は主任エンジニアとなるも、しかし西の果てのチョビ髭独裁者が不可侵条約を破って侵略を開始。すると工場は急遽 “新型戦車” の製造に切り替えられ、オマケに読み書きと三桁の足し算・引き算ができる (だが掛け算はからっきし) だけでインテリ面の政治委員・レオニードがしたり顔でやって来た。「我らが労働英雄、乾杯だ!」 と勧められるままにウオッカを飲み干すも、目が覚めれば完成した戦車と一緒に貨車の上。「絶望した!政府に弄ばれるがままの人生に絶望した!」 と叫ぶに叫べず、哀れアレクセイは戦時英雄をも強いられる …… 。