三菱自動車は1日、戦略小型車「ミラージュ」を31日に国内で発売すると発表した。車体軽量化と新開発エンジンで軽自動車並みの低燃費を実現。タイで生産し逆輸入することでコストを削減、最安モデルは100万円を切る価格設定にした。価格は99万8000~128万8000円。 ミラージュはタイで今年3月に生産・販売を開始。日本以外にも今後順次輸出する世界戦略車。薄くても高強度の鋼材(ハイテン)を随所に使い、車両重量を軽自動車に迫る900キロ未満に抑えた。 これにより、燃費性能は、アイドリングストップ機能搭載車で1リットル当たり27.2キロ(JC08モード)と軽以外のガソリン車では最高水準に達した。 今年度の国内販売目標は3万台。7月31日時点での受注台数は既に5000台を上回っている。 益子修社長は席上、来年6月をめどにタイでの年産能力を計50万台(現行約40万台)に引き上げる方針を明らかにした。投資額は未定だが100億円以下で収まる見通し。 今回発売する「ミラージュ」に関し、現行のハッチバックタイプに加えセダンタイプのモデルを追加発売するのに伴う措置。12万台ペースで稼働している同車専用工場の第3工場の能力は既存設備を増強した上で20万台(同15万台)に拡大する。 益子社長はその上で「一極集中を避けるためにもタイではこれが限界。今後どこでつくるかは中国も含め検討したい」と述べた。