東京・熱海と伊豆諸島を結ぶ東海汽船の高速ジェット船「セブンアイランド友」が4月1日、就航する。29日、東京・港区の竹芝客船ターミナルで式典が開催され、同社マスコットガールの芹川香菜子さん、伊豆諸島のミス、地元の小学生らが出席した。東京湾内で試乗会も行い、快適なジェット船の乗り心地をアピールした。 新しく導入された高速ジェット船は、川崎重工製の水中翼船で、既に運航している3隻と同型。吸い込んだ毎分150トンの水を噴射し、水面から浮上して航行する。全長は27.4メートル、全幅8.5メートル、総トン数164トン。3800馬力のジェットエンジンを2基搭載し、時速約80キロで航行できる。東京-大島間を一般客船では8時間掛かるところ1時間45分で結ぶ。定員は254人。休日は予約ですぐ一杯になってしまうほど人気があったため、今回4隻目の就航が決まった。 試乗会は、竹芝を離岸して、海ほたる付近を経由し、舞浜を通って、再び竹芝に戻るという約1時間のコース。レインボーブリッジを過ぎるまでは浮上しない「艇走」で航行し、徐々に速度を上げていく。しばらくすると浮き上がり、船体の下に設けられた翼で航行する「翼走」に。航空機同様に「自動姿勢制御装置」を搭載しているのでほとんど揺れず、水面すれすれを滑るように駆け抜けていく。船というより、水平飛行状態にある航空機に乗っているようだ。波が高くても船体が安定しているため、船酔いが心配な人も安心して乗れるだろう。 乗船料は燃油価格の状況により変動するのだが、4月は東京-大島間7500円、熱海-大島間4720円となっている。