水海道風土博物館でもある坂野家住宅は、茨城県常総市にあります。
常総市に土着して500年ほどになるといわれる坂野家は、地元では「伊左衛門どん」「だいじん屋敷」と多くの人に親しまれてきたそうです。
天保年間には二宮金次郎も坂野家に滞在し村人に農業の仕法を施したという記録も残っているんですよ。
現在常総市で管理している坂野家住宅は「四間取り(よつまどり)」とよばれる日本民家の代表的な形式を基調に江戸時代の後期に母屋を大幅に増築したものです。
住宅の東側の土間や南に面する客間は、入母屋(いりもや)作りの屋根とともに大型農家の特色をよくあらわしています。
1ヘクタールに及ぶ広大な屋敷は、これまで武家屋敷に設けられた薬医門(やくいもん)と土塀に囲まれ、昭和43年に国の重要文化財の指定を受けました。
現在は、周辺の里山風景や便益機能の整備、主屋(おもや)の保存修理工事を終え、水海道風土博物館として、一般公開しています。
また、映画やドラマのロケ地としてもたびたび使われています。