2015/8/13収録施 光恒『英語化は愚民化』(集英社新書)刊行記念施 光恒(政治学者・九州大学大学院准教授)柴山桂太(経済思想家・京都大学大学院准教授)大学授業の「5割英語化」から、日本語を禁止する「英語特区」の提案まで。日本の社会を「英語化」しようとする政策が、進められつつあります。英語化推進派のお題目は国際競争力の向上。しかし、社会の第一線を「英語化」すると、日本は強さを取り戻すのでしょうか? 日本の強みは、明治初期に「英語公用語化論」をしりぞけ、母国語による国づくりを選択した賜物。それに逆行して国を壊すのが21世紀の「英語化」政策である――。『英語化は愚民化―日本の国力が地に落ちる』の著者・施光恒さんはそう警鐘を鳴らします。この対談では、経済思想家の柴山桂太さんをお迎えし、なぜ明治日本が近代化に成功したのか、そして21世紀の「英語化」で日本が何を失うのかを討論します。施 光恒(せ・てるひさ)九州大学大学院比較社会文化研究院准教授。1971年生まれ。政治学者。慶應義塾大学大学院法学研究科後期博士課程修了。博士(法学)。専攻は政治理論、政治哲学。主な著書に『リベラリズムの再生』(慶應義塾大学出版会)など。柴山桂太(しばやま・けいた)京都大学大学院人間・環境学研究科准教授。1974年、東京都生まれ。京都大学経済学部卒業後、京都大学人間・環境学研究科博士課程単位取得退学。専門は経済思想、現代社会論。主な著書に『静かなる大恐慌』(集英社新書)など。