平成28年8月8日午後3時、天皇陛下が退位のご意向を表明されたお言葉が放送されてから、1年になる。
天皇陛下のご希望は明らかであり、国民の大多数がそのご希望を叶えて差し上げたいという意見だったにもかかわらず、それから1年、事態は迷走を見せた。
そもそもこのお言葉は、内閣の「同意と責任」において発表されたものである。
ところが内閣は、このお言葉が発表されて以降、天皇陛下の意に沿わない方向にばかり動いてきた。「安倍一強」と言われた時代状況の中、このままでは天皇陛下の意に反する「一代限りの特例法」による退位という事態になるところだった。
それを何とか、満足な形ではないものの、将来の先例となり得るものにできたのは、紛れもなく民進党の尽力の賜物だった。だが、まだ安心はできない。
この1年に何が起きてきたのか、ここで総括する。