中国国際テレビ(CGTN)は17日、新型コロナウイルスによる肺炎と戦う人々の物語を描くドキュメンタリー「武漢24時間」を公開した。
去年12月から中国で感染が拡大する新型コロナウイルスによる肺炎。盛大なお祝いムードに包まれるはずだった春節の雰囲気も薄れ、楽しみにしていた旅や家族との再会なども変更を余儀なくされた。
湖北省の武漢市から始まった感染で、中国本土でこれまでに累計7万人以上が感染し、1800人余りが死亡している。
新型肺炎と戦う最前線となった武漢市は、市外に向かう鉄道駅や空港を一時的に閉鎖し、市内の公共交通機関も停止して、市内への人の流入や市民が武漢から出ることを制限すると決定。感染拡大を阻止するために、人口1千万人超の大都市全体を事実上封鎖し、隔離する非常措置に踏み切った。
一方で、患者や診察を求める市民が殺到することで医療現場が人手不足になるとの状況を踏まえ、中国各地から武漢市に派遣された専門医師と看護師は3万人を超えた。
感染した患者を重症と軽症などに分けて、それぞれ指定病院と臨時医療施設に搬送するなど、医療資源を最大限に活用した治療に全力を尽くしている。患者の治療にあたる医療従事者は専用マスクをはじめ頭部から脚までつながっている防護服の着用が必要であるため、その着脱に時間をかけないよう飲まず食わずでトレイにも行かずに済むような状態を保っている場合が多い。
感染は中国以外の国へも広がり始めているが、楽観的な見方も示されている。完治・退院した患者数は日々増えており、医療従事者は、打ち勝つ日は必ず来るとの信念のもと日々の治療にあたっている。