福岡県は、今年5月まで実施した新型コロナの無料検査で、不正な行為が行われていたとして、事業者を公表しました。
不正行為による不適正な補助金の総額は、約4億円にのぼり、県は、このうちすでに交付した約3億円について事業者側に返還請求しました。
◆検査2万8000件を水増し
不正行為が明らかになったのは、福岡県が2021年12月から今年5月までに実施した無料の新型コロナの無料検査です。
374の事業者が登録し県の委託をうけて検査を実施しましたが、このうち7事業者が、検査数を水増しして請求するなど不正な行為を行っていました。
実際には行っていないのに行ったように水増しされた検査は、2万8000件に上ります。
◆不正行為の内容と手口は
県の調査で発覚した不正行為は以下のとおり。
検査した人の名前を使いまわし
立ち合い委託を外部委託
検査のデータと県に報告した数を水増し請求
他の施設からも検体を集めていた
現地での検査者が書く検査申込書と県に提出した補助金の報告書の数が違う
1回の検査を複数回検査したように見せかける
他の医療機関になりすまし
◆不正行為による補助金申請 総額4億円
不正に申請された補助金の総額は、3億9458万8000円にのぼります。
県は、このうちすでに交付した2億9889万8000円を返還するよう事業者に請求しました。
返還請求された全事業者が返済の意思を示しており、8割が返済済みだということです。
◆福岡県「税金による事業。許せない話」
福岡県は、「新型コロナの不安で検査している方が多くいる中で、今回の事案は事業の信頼性が失われる許せない話だ。税金がすべて返還されるように取り組んでいく」と話しています。
◆県が公表した事業者と不正行為
・一般社団法人 九州厚生会(福岡市)
架空請求 登録事業所以外での検査実施
・抗加齢医学研究所(東京都)
検査立ち会いを(一部)委託
・医療法人 福和会(福岡市)
架空請求 登録事業所以外での検査実施
・有限会社 宝来(福岡市)
架空請求 検査立ち会いを(一部)委託
・医療法人 慈亮館(太宰府市)
架空請求 検査立ち会いを(一部)委託
・プレスクリニック銀座(東京都)
架空請求
・「こころPCR検査センター」ほか1か所で無料検査を実施したなりすまし事業者
なりすまし
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https://newsdig.tbs.co.jp/articles/-/842782