福岡市西区の大型商業施設「マリノアシティ福岡」が、建て替えを含む全面的なリニューアルに向けて検討を進めていることが新たにわかりました。
全国13か所で展開している「三井アウトレットパーク」に生まれ変わる計画が持ち上がっています。
◆2000年オープン「マリノアシティ福岡」 老朽化で事業の大幅見直しを検討
マリノアシティ福岡は、有名ブランド品を低価格で販売する九州初の本格的なアウトレットモールとして2000年10月にオープンしました。
2004年7月と2007年9月にアウトレット棟が増設され、現在は、およそ160店舗が入居していますが、開業から20年を超え、建物や設備が老朽化したため、運営会社である福岡地所は建て替えを含め、事業の大幅な見直しを検討しています。
◆三井不動産が「三井アウトレットパーク」としての全面的ニューアルを提案
関係者によりますと、三井不動産が、全国13か所で展開している「三井アウトレットパーク」として、現在の施設を全面的にリニューアルする計画を提案しているということです。
三井不動産は、複数の企業に対し、「三井アウトレットパークとして開業した際には、テナントとして出店してほしい」と打診していることがわかりました。
◆コンセプトは「海風やマリーナを感じながら街歩きを楽しめる商業空間」
コンセプトは、「ウォーターフロントの心地よさを最大限生かし、海風やマリーナを感じながら街歩きを楽しめる商業空間」で店舗数も200店舗に増やす計画です。
2026年秋の開業を目指しています。
◆三井不動産担当者「九州出店を前向きに検討」も場所については「コメントは差し控える」
三井アウトレットパークは、九州にはまだ進出していません。
三井不動産は、おととし福岡市にオープンした「ららぽーと」の運営会社でもあります。
担当者は「おととし、ようやく九州の地でららぽーと福岡をオープンさせることができた。三井アウトレットパークの九州出店も前向きに検討している」と話しています。
ただ、現在、マリノアシティ福岡がある場所で検討しているかどうかについては、「私どもからのコメントは差し控える」と回答しています。
◆「マリノアシティ福岡」土地と建物は、福岡地所と福岡リート投資法人が所有
マリノアシティ福岡の土地と建物は、福岡地所と福岡リート投資法人が所有しています。
福岡リート投資法人は、去年9月にスポーツデポ、ニトリ、フードコートなどが入居しているマリナサイド棟を福岡地所とその他1社に鑑定評価額より2900万円高い約7億8300万円で売却することを決めました。土地は所有したまま建物のみを売却するということです。
◆「マリノアシティ福岡」営業は今年8月に終了する方針
取材によるとマリノアシティ福岡の営業は、今年8月中に終了する方針で入居するテナントに説明が行われていることもわかっています。
しかし、運営会社は「建て替えを検討していることは事実だが、その他のことは何も決まっていない」とコメントしています。
関係者によりますと「資材や工事費が高騰していて、建て替えするにも採算が合わない状況で、話がまとまらない状況。結論が出るまでには、しばらく時間がかかる」ということです。
◆「三井アウトレットパーク福岡(仮称)」2026年秋の開業を目指すも・・・
三井不動産は、「三井アウトレットパーク福岡(仮称)」について2026年秋の開業を
目指していますが、福岡地所との交渉がうまくまとまるのかが注目されています。
福岡県には「ジ・アウトレット北九州」、佐賀県には「鳥栖プレミアムアウトレット」があるほか、「マークイズ福岡ももち」や「ららぽーと福岡」、「キャナルシティ福岡」もあります。
そういった大型商業施設と差別化を図り、集客につなげることができるのかも課題となりそうです。
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https://newsdig.tbs.co.jp/articles/-/1087653?display=1