旧優生保護法のもと、聴覚障害があるという理由で強制的に不妊手術を受けさせられたとして、神戸市の夫婦が実名で国を訴えることを決めました。
神戸市に住む高木さん夫婦。ともに聴覚障害があります。1968年に結婚しました。2人の両親が決めた結婚の条件は子どもを産まないこと。夫の賢夫さん(79)は50年前、詳細を知らされないまま母親に病院に連れていかれ、不妊手術を受けさせられました。旧優生保護法では、精神疾患や障害がある人たちに強制的に不妊手術をすることが認められていて、全国で約1万6500人が受けたとされています。これまでに宮城・東京・北海道で4人が国を訴えていて、高木さん夫婦も「子どもを産み育てる機会を奪われた」として国に損害賠償を求めて実名で提訴することを決めました。
高木妙子さん(77):「(結婚の数カ月前)夫が手術を受けたと知り、驚き、悲しかった」
高木賢夫さん:「自分の意志を伝えられれば、手術を断れたかもしれない」
聴覚障害がある人が提訴することになれば全国で初めてです。9日午後には聴覚障害者団体が会見を開いて被害を訴える予定です。
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